松野元証券局長の行政指導疑惑はどうなった？

１１月の三連休、そう昨年山一証券が自主廃業を決めたあの日々である。ところで、山一の旧経営陣は民事でも損害賠償請求の裁判で責任追及をされるようである。債務超過に陥っている山一清算法人としては、自主廃業へ追込んだ簿外債務発生の責任を旧経営陣に追及するのは当然のスタンスと理解出来る。

さて忘れていけない事がある。海外へ飛ばすように行政指導したとされる、松野元証券局長のことである。そもそも顧客との損失に関する係争を裁判で決着を付けずに海外へ飛ばすよう指導したのは大蔵省の松野元証券局長だとするのが山一旧経営陣の証言である。しかし山一・松野両サイドの国会証言は食違いを見せており、疑惑のみ大きくしたが、解明にはほど遠い状態であった。にも関わらずなぜ国会は疑惑を最後まで解明しなかったのか？ もう国会が追及しないというのであれば、訴訟等で法廷の場で解明したらどうなのか？ 多くの国民・主権者は旧山一側の証言を信じているのであり、もしそれが真実であれば、松野氏の行為は許しがたい背任行為なのである。山一を倒産に追いやった指導行為なのである。もし松野氏の言い分が正しいのであれば、氏は名誉毀損で旧山一を訴えるべきであり、そうしない彼の行為は益々疑惑が真実だと我々国民に確信を持たせている。

山一証券の一周忌を機会に、今一度この疑惑を解明し、大蔵行政の実態をさらけ出して欲しい。刑事罰を受けるべきは榊原キャリア一人だけではないはずだと、多くの国民は信じているのである。

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