桜を見る会の問題で早々に退陣すべき内閣に今回の新型コロナ対策をやらせるのは無理というか、対策は全て後手後手で、このままでは五輪中止、国内ウィルス蔓延だろう。
11月に発生していた武漢新型肺炎を年末まで隠蔽していた中国政府も酷いが、何らの対策を講じる事もなくやり過ごしていた安倍内閣も同罪だ。北朝鮮は1月24日から、米国は2月2日から実施している中国全土からの入国拒否を、日本は3月5日に習近平が来日延期を表明してから実施するようでは、それまでに中国人観光客に国内でウィルスをバラ撒かれるのはある意味当然だろう。クルーズ船ダイヤモンド・プリンセス号が2月4日に横浜に来た時には水際対策で2週間の上陸拒否をするが、既にその前にウィルスは上陸していた。
ダイヤモンド・プリンセス号2週間留め置きは国内への感染者上陸阻止だが、当然船内の感染防止対策も必要だった。しかし乗客の個室待機をお願いしたところで、感染している乗員が食事を配布しているようでは、船内の二次感染は防げないというよりは、閉鎖空間での感染実験をしているようなものであり、現実に乗客乗員3千数百人の2割前後になる700人に感染させた。更に酷いことには、陰性だからといって下船させた乗客の隔離もせずに公共交通で帰宅をさせ、帰宅後に陽性者を出す有様で有り、帰宅途中でどの程度二次感染させたのかは闇の中だ。
内閣支持率の低下が報道されると安倍首相は専門家会議に諮る事もなく唐突に、小中高の全国学校閉鎖を要請した。新型コロナで問題になっているのは高齢者であり、十代以下の感染は殆ど報告されていない時期でのスタンドプレーだ。この結果共稼ぎ世帯等で母親がパートに出られないケースが多発し、看護師や介護士である母親の欠勤で、医療や介護現場の混乱を更に拍車を掛けた。少なくとも一週間は間を置いて、その間に休職手当や卒業式実施等の時間的余裕を持たせるべきであった。
東京五輪についてはギリシャで採火式が行われた今でも中止や延期の決定をしていない。この夏の開催が無理だというのは誰が見ても明らかである中で、代表選手の選考を進めるのは選手達に対して大変失礼な行為だろう。国内での聖火リレーが始まる前に、中止するのか、あるいは来年、再来年に延期するのか決めるべきだ。トランプ米国大統領が延期発言をしているが、施設の確保など延期も難しいらしいし、世界選手権と重なるという問題もあるという。高校野球の甲子園大会同様に、中止が現実的かと推測する。
さて最も重要な問題は国内の感染防止対策だ。新型コロナは感染しても無症状または軽症の方が多くいるらしい一方で、指定感染症にしてしまっている。この為、陽性判定されると隔離が必要となり、重症者に必要な病床を塞いでしまう可能性がある。国内でのPCR検査数が少ないのはそうした軽症者を病床に入れない為の対策のようにも見えるが、逆にそれが軽症者からのウィルス拡散を招いているように推測される。法的処置が必要ならそれも実施して、韓国や米英の様にドライブスルー等の簡易検査を速やかに実施拡大し(全員検査ではないが必要な者全てへ)、無症状・軽症の感染者は自宅や政府が用意するホテル等での隔離対策をすべきだ。今の様に37.5度で四日経たないと検査しませんといった対応では、ウィルスの拡散は防げないだろう。
無能な為政者は今回の問題発生前に退陣させるべきだった。自らの退陣後に捜査・逮捕される事を恐れて、それをさせない人物を無理に検事総長にしようと試みるような者をいつまでに政権に置いておく事は国家の損失だ。自民党内にも多少は知性があり、専門家の意見を聞ける人物はいるのだろうから、早々に新型コロナ対策特命内閣を発足させるべきだ。五輪を花道に退陣のような事を考え続けているようでは、五輪の延期実施どころか、国家が滅びる。
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