はっきり言って馬鹿らしくて取り上げる気力も無くしていた話題である。先ずKSD疑獄であるが、ロッキード事件以来一体自民党の国会議員による汚職事件は何度繰り返されてきたのだろう。その度に政治改革だと言いながら何も変わらなかった四分の一世紀なのである。本来良識の府である参議院の第一党で一番実力があったとされる方がこの有り様では、はっきり言って政党化された参議院など不要というのが本音である。旧全国区が金の掛かる銭酷区だからと導入された比例代表の名簿順位を金で買っていた訳である。選挙に金が掛かるのではなく、金を掛ける事が問題なのである。TVの政見放送も選挙公報もあるのだから、それ以外の運動など認めない公職選挙法を作れば良いのではないだろうか。
そして森退陣騒動であるが、そもそもこれは資質の無い人材を総裁に据えた自民党の体質の問題であり、同党には暫く政権から離れていて欲しいというのが偽らざるところである。同党の総裁になる基準は従来から多数派派閥のボスであるか否かであった。しかも派閥のボスとなる資格は当選回数と党員に対する面倒見が良いかどうかなのであり、政治理念や政策立案能力など二の次である。結果として小渕・森と理念も指導力もない人材が続いたのである。長野県知事となった田中康夫氏の方が余程、理念を持って真面目に政治に取り組んでいるように見えるのは私の錯覚ではないだろう。
森総理の後継が誰となるのか現時点では判らないが、誰がなるにしろ財政再建について真剣に取り組める方にお願いしたい。そうでない人材がなれば国債格付けの更なる下落、円暴落に起因する日経平均の１万円割れと悪魔のシナリオが待っているのである。過去２回も総裁選に立っている小泉純一郎を総裁にして、持論の郵政民営化をテコに財政再建に手を付ける大胆さを今の自民党に期待することは無理なのだろうか？
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