先月「このままでは五輪中止、国内ウィルス蔓延だろう」と書いたが、五輪は取り敢えず来年に延期でウィルスは蔓延だ。4月7日に7都府県に出された緊急事態宣言は17日に全都府県に拡大され、感染者は全国で1万人を越えた。政府の対策は後手後手が継続し、5月6日の宣言対象最終日に収まるどころか、5月末まで宣言が延期される可能性も見えて来た。ワクチンの開発に二年掛かるとすれば、2020年内に収まるのも夢になりつつある。
「国内でのPCR検査数が少ないのはそうした軽症者を病床に入れない為の対策のようにも見えるが、逆にそれが軽症者からのウィルス拡散を招いているように推測される。」とも書いていたが、この推測は正しかったものと思われる。特に東京では野放しの軽症、無症状の感染者がウィルスを拡散しているようで、ここ連日報告される200人前後の新規感染者の7割前後が、感染経路不明になっている。クラスタ対策特化のような政府の対策では十分な感染防止にならなかった事が既に明らかになった。
兎にも角にも今のままでは経済は死に、国家が滅びる。一日も早く感染を終息させる事だ。その為にはPCRによる膨大検査を実施して感染者を炙り出し、徹底的に追跡して回りの二次感染者を拾い、それらの方々を自宅やホテルに隔離する事だ。遅きに失したが都内では軽症者隔離専用のホテルも確保されてきた。PCR検査機については大学に多数あるとの情報も有る。もしそれが事実であるなら、文部省より指導して、医療補助として使えるようにすべきだ。
職を失うなどし収入が途絶えたり減った方々に対する給付は当初言われていたの申告制30万円から一律10万円に変わった。手続きの複雑な申告制より一律の方が良いだろう。次は兎に角早く支給する事であり、是非5月中の支給を目指して欲しい。しかし、これの財源はどうするのであろうか? 赤字国債の発行以外の道が有るのか知らないが、国債依存は可能な限り少なくすべきだ。国会議員の歳費は2割カットが決まったが全く不十分だ。基本部分だけではなく、文書費等全てを包括して最低5割のカットが必要だろう。休業している店に対する支援策強化も必要だ。
世界感染は230万人を越え死者も16万人を越える。こうした中、東アジアの中国、韓国、台湾、香港が抑え込みに成功している。もっとも中国(香港はその配下)は情報公開に問題があるので疑問もあるが、SARSの経験を踏まえ突貫工事で作った感染症専用病棟は評価されて良いだろう。韓国は過去のMERSの経験を生かし、発熱外来を多く作りまたドライブスルー方式の検査も確立した。これらの見習えるところはすぐにでも見習うべきだ。
台湾の蔡英文総統以下の内閣の対応は称賛に値する。台湾が感染抑え込みに成功したのは総統や大臣自身が専門家であり、対応が的確かつスピーディだったからとされている。日本の安倍首相、加藤厚労相、西村コロナ相といった素人トリオは感染拡大の責任を取って、即刻辞めて頂き別の有能な人材に変えるべきだろう。支持率が下がれば専門家会議にも諮らず全国一斉休校にする首相や、未だに検査抑制に終始する厚労相ははっきり言って癌になりつつある。特に加藤厚労相が主導したダイヤモンドクルーズ号の対応は事後なぜあれだけ船内感染を拡大させてしまったのか検証が必要だ。アベノマスクに466億円掛けるのではなくその予算で医療現場用のN95マスク、防護服を用意すべきだった。
政府は二週間が瀬戸際といって更に10日延長し、その後は都が三週間が分かれ道といってそれが終らない内に約一か月の緊急事態宣言が出された。宣言から10日以上経っても感染の勢いは止まらない。今国民は5月6日に宣言が終り新型コロナが終息するといった幻想を捨てる事だろう。年内に終息して来年野球やサッカーが見れるようになれば御の字だ。恐らく東京五輪は再度の延期か中止だろうが、コロナ対策に回す予算を増やすという意味では、延期をやめて中止要請した方がよい。
クオモニューヨーク州知事が「全ての責任は私にある。何か問題が起こったら私が責任を取る。」と言った一方で安倍首相が「最悪の事態になったからといって私が責任を取ればいいというものではありません。」と会見で語っていた事は象徴的な事だが、国内の感染拡大を早期に終息させるには無能でリーダーシップを取れない方ではなく、有能で有効な対策を講じられる人物に替えるべきだ。武漢での感染拡大から三か月も経過するのにその失敗の責任を取れず軌道修正出来ない方は、表舞台から去ってご自宅で犬と戯れながら紅茶でも飲んで頂いているのが良いだろう。
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